【お悩み相談】HSPはロングスリーパー?こんなによく寝る自分が心配。
**こちらは2020年5月19日アメブロ記事のリライトです **
相談してくださった人
ダノンさん(30代・女性)
本日はどのようなご相談でしょうか?
周りに心配されるくらいよく寝ます。
小4の息子より先に寝て後に起きる毎日です(笑)
無理をすれば起きられないこともないのですが、起きてもあたまがボーっとしているだけで、使い物になりません。
母に聞くと、子どものころからよく寝る子だったみたいです。
こんなに寝てて大丈夫なのかなって思います。
体質的なものなのか、HSPが関係しているのかわかりませんが投稿させていただきました。
ありがとうございます。
HSPと睡眠について。
ぜひぜひお答えさせてください。
過眠症とロングスリーパー
その前にひとつお伝えしておきたいのが、過眠症とロングスリーパーの違いについてです。
このふたつがよく混同されてしまうので、しっかり切り分けておきたいです。
過眠症:
過眠症はナルコレプシー、特発性過眠症、クライネ・レビン症候群(周期性傾眠症、反復性過眠症)など、周期的にのみ起こるものを含む異常な長時間睡眠、又は長時間睡眠は伴わないが、毎日のように起こる異常な昼間の眠気等を主症状とする睡眠障害疾患の総称です。
日本過眠症患者協会HP:https://www.kaminshou.net/
ロングスリーパー(長眠者):
平均よりも多くの睡眠を取る傾向にある人。
十分な睡眠が得られれば、日中の眠気や、意欲などに影響はない。
ロングスリーパーの症状を睡眠障害と捉えるか否かは、国際的に検討段階。
近年、過眠症との区別のためにロングスリーパーではなく長眠者と呼ぶようになってきている。
というわけで、簡単に言っちゃうと、両者の違いは
ガッツリ寝れば満足するかどうか、
ですね。
寝ても寝ても眠いという方は、過眠症の疑いがあります。
こちらは睡眠障害の域に入りますので、通院や投薬が必要なケースもあり、一度お医者様にご相談されることをおすすめします。
HSPとロングスリーパー(長眠者)
ダノンさんのように、HSPには病気じゃないけどよく寝る人、つまりロングスリーパーが多いと言われています。
みなさんはいかがですか?
わたしもしっかりロングスリーパーです。
子どもがまだ小さかった頃は、20時の寝かしつけでいっしょに寝てしまい、翌朝6時までずっと寝てるなんてこともしょっちゅうでした。
さすがに今は仕事をしているので、なかなか叶わないですが、できれば毎日10時間くらいは睡眠時間に充てたいと思っています。
睡眠時間が足りていると、次の日のパフォーマンスがグッと上がります。
新しいアイデアが生まれたり、問題の解決策を思いつくのも、たいていしっかり寝た後です。
HSPにロングスリーパーが多い理由は、いくつか考えられます。
HSPの4大特性DOESで説明すると、以下の特性が影響しているのではないかと思われます。
4大特性についての詳しい説明はこちら↓
ひとつは、物事を深く考える(Depth of processing)特性
→脳内の情報処理量がとても多いため、ひとつのモノコトから他の人よりも非常に多くの刺激を受け取る。
日中がフル回転で動いているため、脳疲労しやすい。
それを回復させるために長時間の睡眠が必要だと思われます。
もうひとつは、ささいな刺激を察知する(Sensitive to subtle stimuli)特性
→脳内の神経伝達物資であるセロトニン遺伝子の変異で「差次感受性」が強く変化に敏感。
睡眠の質を決める物理的環境3大要素は、「温湿度」「音」「光」あると言われています。
・快適な気温と室温
・静かな環境
・入眠前の部屋の明るさや光の色、睡眠中の部屋の暗さ
などが大切なんですね。
HSPは五感の感度が非常に強く、些細な変化を敏感にキャッチするため、これらの影響をひといちばい受けやすく、環境が悪いと睡眠が浅くなりがち。
睡眠が浅いと疲労回復までにたくさんの時間を要するため、他の人よりたくさん眠らなくてはならないというわけですね。
たくさん寝るからといって、
決して怠けているわけでもやる気がないわけでもないのです。
ショートスリーパーの人がうらやましくもあるけれど、そういう特性なんだから、たくさん寝ることに罪悪感を感じる必要なんてありませんよ。
睡眠不足の弊害
睡眠不足で、日中ただ眠いってだけならまだいいのですが、わたしの場合、眠い時の子どもが愚図るみたいに、もう何が何だかわからず、めっちゃ不機嫌になっちゃうのが困りものですww
普段であれば笑って受け流せるような子どものわがままや夫の自由奔放さに無性に腹が立ったりもします。
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この本の著者である、マシュー・ポール・ウォーカーさん(カリフォルニア大学バークレー校の神経科学および心理学の英国の科学者および教授)の研究によると、睡眠不足の学生の脳は、そうでない学生の脳に比べて、ネガティブ(敵対的・悲観的)な出来事に対する扁桃体の反応が60%も高まっていることがわかったそうです。
扁桃体というのは、左右側頭葉内側(こめかみ付近)の奥にあるアーモンド形の神経細胞の集まりのことなんですが、ざっくり言うと、この扁桃体が危険を感知し、身体に「危険に対処しろ!」という指令を送ります。
これってつまり、
寝不足だと普段の1.6倍も怒りやすくなるってこと!?
そして別の研究では、HSPは生まれつきひといちばい扁桃体の働きが活発ということがわかっていて、たとえ睡眠不足じゃなくても、攻撃的になったり過剰防衛になったりしやすい性質なんですって。
ということは、
ひといちばい大きな母数に対しての6割増しなので、
睡眠不足のときの繊細さんは相当にたちが悪い
ってことがわかりますw
やばばばばばーー
繊細母さんたち、寝ましょうww
子どもが寝静まったあとの深夜のNetflixもTikTokも楽しいけれど、まずは寝ましょう。
それが家族の平和への第一歩かもしれないですよ
もうほんとこの扁桃体っていう小さな双子のアーモンドちゃんとうまく付き合うことが、HSPにとって本当に重要なポイントだと思います。
今日の処方箋
というわけで、本日の処方箋はこちら。
【森からの処方箋】
・繊細さんの脳はたくさんの休息を必要としている。たくさん寝るのは必然的なことなので、自分を責めなくてOK。
・睡眠不足だと扁桃体の反応が6割増しになり、いつも敏感な繊細さんはより怒りっぽくなったりイライラしやすくなる。
・繊細さんの十分な睡眠は、家族平和への近道。たくさん眠って元気に暮らそう。
人よりたくさん寝なきゃいけないなんて、損した気分??
いえいえ。その分起きている間は、人の何倍もの感情体験ができるのが繊細さんです。
小さな双子のアーモンドちゃん(扁桃体)と仲良く暮らすことが、繊細さんが楽しく生きるコツです。
さーさー。寝よう!
遠慮なく寝よう!
では、今日はここまで!
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