【お悩み相談】芸能人のゴシップネタやスキャンダルが気になる人の心理とは?
相談してくださった人
みそっぷさん(40代・女性)
本日はどのようなご相談でしょうか?
芸能人のゴシップネタが嫌いです。
特に他人の不倫とかどうでもいいって思っています。
職場で昼休みにこういう話題になる度うんざりするのですが、露骨にイヤな顔も出来ずに適当に合わせています。
自分のことを棚に上げてよくもまあ人のうわさ話ばかりしてられるなと毎日うんざりです。
ゴシップ好きな人の話を上手に交わす方法ってありますか?
みそっぷさん、ありがとうございます。
貴重な昼休みにゴシップネタとは、、、疲れちゃいますねー;;
今年も不倫ネタとか、スキャンダルとかたくさんありましたものね。
みそっぷさんがうんざりするお気持ちよーくわかります。
今日は、ゴシップやスキャンダルが好きな人の心理について書いてみます。
その心理を知れば、少しはイライラが収まるんじゃないかなーって思います。
不倫報道は数字が取れる
まず、不倫ネタがこんなに大々的に報道される理由は単に、「数字がとれるから。」です。
それ以外の理由はありません。
ワイドショーの司会者が、超巨大パネルに時系列でキレイにまとまった他人の不倫について、あたかも重大事件のように指し棒を使って解説しているシーン、ご覧になったことありますよね?
〇年〇月に〇〇の撮影で知り合い意気投合。
○年〇月に結婚。結婚式の出席者は何名で、仲人は誰々、、、
○年〇月に第一子誕生。芸能界きってのおしどり夫婦として、、、
みたいなやつw
あそこにかける、時間と経費、なかなかだと思いません?
当然それに見合うリターンがなければやりません。
それくらい、「不倫ネタ」は注目度が高く、数字がとれるコンテンツなんです。
大々的に報じることで、あたかも重要マターのような印象を視聴者に与えています。
どこかの「不倫ネタ」が、今の日本で一番重要なコンテンツであるなんてこと、絶対にありえませんが、あたかもそのように錯覚させられているんです。
自分勝手な行動は許されない日本文化
ではなぜ、不倫などのゴシップネタがそんなに注目を浴びるのか。
それは日本独特の文化が影響していると思われます。
内閣府が実施した「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (平成30年度)」(対象年齢:13歳以上30歳未満)によると、「他人に迷惑をかけなければ、何をしようと個人の自由だ」という問いに対し、日本人の若者の49.4%が、「そう思わない」と回答したそうです。
つまりこれは、「たとえ他人に迷惑をかけなかったとしても、自分勝手な行動は慎むべきだ。」と考えている若者が半数近くいるってことです。
同様の調査で、フランスは15.7%、アメリカは15.8%、イギリスは17.4%、韓国は20.7%だったそうです。
いかに日本人が、モラルやマナーに厳しく、自分勝手な行動について不寛容であるかがわかります。
単に個人のゴシップ好きという問題ではなくて、日本全体がそういうものを厳しく見張っている感じがしますね。
自分が痛くも痒くもなくても、他人のモラルに反した行動を見張って非難する国民性って、、、
これ、若者の調査ですので、年齢層が上がればもっとパーセンテージはあがるでしょうね。
そんな日本人の意識にピッタリはまる格好の餌食が不倫ネタやスキャンダルであり、注目を集めやすく、数字を取りやすいというわけです。
諸外国でここまで不倫で盛り上がれるのは日本だけだそうですよ。
日本の教育制度についていろいろ考えさせられちゃいます。
ゴシップネタが必要な人たち
まぁ、そんなわけで、残念ながら他人の不倫に興味を抱きやすいお国柄であるというのを前提にして、個人ベースで不倫ネタやスキャンダルを好む理由はいくつか考えられます。
・そのネタ自体が日常生活の刺激となって快感を覚えている。
・他人の事情をわかったように語ることで優越感に浸りたい。
・自分より悲惨な人を見て安心したい。
刺激が欲しい人は、要はヒマな人。自分の人生に刺激が足りないから他の人の話題で刺激を得ようとしています。
優越感に浸りたい人は、劣等感のある人。「物知り」とか「物事をよくわかっている人」という評価が欲しい人の心理です。
そして、中でも一番よくあるのは、自分より悲惨な人を見て安心したい人。
特に自分より有名でお金もたくさん持っている芸能人が足元をすくわれて転げ落ちていく様はあまりも悲劇的で、「自分の方がマシ」と思うのにぴったりのネタなんです。
この自分より下の人を見て安心したい心理のことを心理学の言葉で「下方比較」と言います。
下方比較の心理
この下方比較は、一概に否定すべきものではなく、落ち込んだ時に気持ちの立て直しを図るのに有効な手段でもあります。
また、今の恵まれた環境に感謝することができたりと悪いことばかりではありません。
ただし、これが常態化して、下方比較を常に必要とする人は、心に問題(不安感、焦燥感など)を抱えていると言えます。
仕事のこと、家庭のこと、お金のこと、親のこと、健康のこと、自分の将来のこと、なんらかのもしくは複数の心配事を抱えていて、不安でいっぱいなんです。
でも、自分が抱えている問題を直視するのがしんどいときに、別の人の「もっと悲惨な状況」を見ることによって、自分の問題から気を逸らし、にわかに安心感を抱くことができます。
「たしかにわたしは問題を抱えているけれど、億の賠償金を背負っているわけじゃないし、世間からバッシングを浴びているわけでもないし、あの人に比べたらマシだわ。」
そうやって精神的な安定を図っているわけです。
みそっぷさんの同僚さんは、貴重なお昼休みにゴシップネタで盛り上がらずを得ないほど、不安や焦りを抱えていらっしゃるのかもしれませんよ。
ゴシップネタをかわすには?
みそっぷさんからご質問いただいた、
>ゴシップ好きな人の話を上手に交わす方法ってありますか?
について。
わたしはこの手の集まりが苦手なので、すぐ輪から外れるタイプなのですが、もし職場などでどうしても関わらなきゃいけない相手だったとしたら、どうするか?ですよね。
特に繊細さんは相手の気持ちがよくわかるので、ストレートに「その話やめて」と言えなかったりしますよね;;
うーん。そうですね。
わたしだったら、「へぇー。そうなんだ。」と「わたし疎いんだよねー。」でかわしつづけますかねw
「そうだよね。」と言えば同意になり、「そうなの?」と疑問文にすれば話が続いてしまうので、「へぇー。そうなんだ。」でとおすでしょうねー。
あと、遠回しに興味ないことを伝えるために、疎い女作戦も使いますw
そして、話を聞くとき相手の目を見つつも、焦点は相手の後頭部あたりに合うような感じで、微妙にボカす。
「目は口程に物を言う」ので、視線で興味ないことを伝えます。
これはけっこう効果があります。
「なんかかみ合わないな。」「この人とゴシップネタを話してもつまらん。」と思ってもらえたらこれ幸いです。
ゴシップネタをつい追いたくなる時は
一方で、あなたがもしついひまさえあればスマホ片手にゴシップネタばかりを追いかけていたり、毎日何時間もワイドショーをザッピングしてしまうような場合には、要注意です。
あなたの心の中に、何か向き合わなくてはいけない問題はありませんか?
不安感、焦燥感などを抱えてはいませんか?
芸能ニュースばかりを追いかけているときは、おそらく何かストレスを抱えていて、その問題から気(意識)を逸らしたいときだと思います。
それは一時的なストレス解消の手段としては有効かもしれませんが、常態化しているようならぜひ一度自分の内側に目を向けていただきたいのです。
今、自分がどのような不安を抱えているのか?
何かに焦ってはいないか?
少し時間を取って、自分の心に耳を傾けてくださいね。
逃げてばかりいても問題は解決しませんから、勇気をもって向き合っていただければと思います。
今日の処方箋
というわけで、本日の処方箋はこちら。
【森からの処方箋】
・マスコミがゴシップネタを大々的にあつかうのは、数字が取れるから。そのために大々的に取り上げているだけで、本当に重要なこととは違う。
・不倫ネタは、「自分勝手な行動は慎むべきだ。」と考える日本文化の格好の餌食。
・不倫ネタやゴシップに夢中になる人の中には、「自分より悲惨な人を見て安心したい」という気持ちが隠れている場合もある。この心理を「下方比較」という。
・下方比較は一時的には効果的なメンタル回復法であるが、常態化している場合には要注意。自分の中にある不安感、焦燥感、劣等感などの問題から目を逸らすためにゴシップに目が向いている可能性大。
・ゴシップネタに目が向いてしまう場合には、自分の中にストレスを抱えているのかも。自分の問題に向き合って解消していこう!
というわけで、今日はゴシップネタやスキャンダルが大好きな人の心理について解説してみました。
おおきな声でぺちゃくちゃ噂話をしているおばちゃんの中には、不安におびえる可愛い少女がいるのかもしれませんよ。
では、今日はここまで!
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