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【愛着障害】しつけは後回し!愛着形成ができなかった子どもの反応と対処法

    
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【愛着障害】しつけは後回し!愛着形成ができなかった子どもの反応と対処法

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【今日のお話】人間は、
生まれてから3歳くらいまでに親から十分に愛情を受け取ることによって愛着形成をし、自己肯定感を育みます。
では、その時期に愛情を十分に受け取れなかった子どもは、どんな反応を見せるでしょうか?
愛情不足の子が幼児期・学童期に見せる反応とその対処方法について書いてみます。

前回の記事では、子どもが愛情不足に陥りやすい3つのパターンをご紹介しました↓

参考:HSCの子育ては要注意。繊細な子は愛情欠乏症になりやすい。

わたしのブログのママ読者さんは特に「③子どもがHSCなど繊細な気質を持っている」という項目でヒヤっとされた方も多いんじゃないかと思います。

また逆に、子どもの立場で読まれた方も、「うちのお母さんはこういうことに気づいていなかったな」とか、幼いころのことをいろいろ思い出されたんじゃないかなと思います。

そう。子どもの愛情不足はどこででも起こりうる問題であり、決して他人事ではないのです。

ここでいう「愛情不足」は「親からの愛が不足している」というような、一律に親を責める意味合いではなく、「何らかの事情で子どもが愛情を受け取ることができなかったために不足している」と解釈していただければ幸いです。(なにせこれは社会問題!)

愛着障害(幼児期~学童期)

親からの愛情が不足している場合に起こるさまざまな問題が一番初めに表面化しやすいのが「愛着障害」。

まずは「愛着障害」がどのようなものかを解説します。

愛着障害とは?

その前に、愛着というのは、生まれてすぐに一番身近な大人(≒母親)と深い信頼関係を結ぶことで得られる安心安全の感覚であることをご理解ください。(基本的信頼感

そして、愛着障害は、この基本的信頼感がなんかの事情により形成されなかった状態をいいます。

心理学的には「愛情不足の子どもの情緒不安」の漠然とした定義として用いられることもありますが、医学的にはもっと狭義で「反応性愛着障害」「脱抑制型対人交流愛着障害」いずれかの症状が現れているときにだけ「愛着障害」といいます。

この医学的な「愛着障害」は通常5歳までに発症すると言われていて、発達障害などでも同様の症状が見られることがあるため、医師による慎重な診断が必要であるとされています。

また、発達障害が愛着障害を誘発するとも言われているため、発達障害の疑いがあるときは、早めに病院を受診することをおすすめします。やはり早期発見が大切です。

医学的な愛着障害の子の共通点は、強情、意地っ張り、度を越えたわがままなどの性格的特徴が見られることで、その他は以下の2パターンに分かれます。

反応性愛着障害

母親に対しても反応が薄く、人に対して過度な警戒を示す傾向が見られる。

・養育者(主に母親)に対し安心や慰めを求めるために抱きついたり、泣きついたりすることがほとんどない。
・無表情なことが多い。笑顔が少ない。
・同年代の他の子どもに興味を示さない。など

自閉スペクトラム症(ASD)などと同様の症状がみられるため、見極めが必要。

脱抑制型対人交流愛着障害

人に対して過度に馴れ馴れしい態度を取る傾向が見られる。

母親に限らず誰に対しても交流を求め、べったりくっついたり、自分に目を向けてほしいがために不注意や乱暴な行為に走るなどの行動が見られる。

・知らない人にでもなんのためらいもなく近づく。
・知らない大人に抱きつく手をつなぎたがるなど、スキンシップを求める。
・自分に注意を向けるために、乱暴な行為をすることがある。

注意欠如多動症(ADHD)の衝動性などと同様の症状がみられるため、見極めが必要。

そういえば、保育園や幼稚園にお迎えに行くと、やけに馴れ馴れしく話しかけてくる子っていませんでしたか?(なんなら自分ちの子より先に飛んでくる。)

愛着障害と診断されない場合

5歳までに医学的な愛着障害や発達障害の診断がなかった子でも、愛情が不足している場合には、その後も様々な問題が起こってきます。(医学的でない広義の愛着障害とも言えます。)

幼児期~学童期に現れる主な状態としては、

・退行(あかちゃん返り)

・注意力が散漫

・忘れ物が多い

・衝動性や怒りのコントロールができない

・髪の毛を抜く、爪を噛む(自傷行為)

・友達に乱暴する(他傷行為)

・眠れない、寝つきが悪い

・意味なく嘘をつく

・友達からの孤立

・他人に関して無関心

・原因不明の体調不良

・登園しぶり・登校しぶり

・不登園・不登校

などです。

ここにあげた事柄は、愛情不足の子に現れやすい状態ではありますが、もちろんこれらの状態になったからといって必ずしも、「愛情不足」とは限りません。

軽度の発達障害やグレーゾーンであるため発覚が遅れている場合もありますし、HSCなどその子が生まれ持った気質、その他の病気・人間関係のトラブルなど、さまざまな問題が影響している可能性が考えられますので、慎重に見極める必要があります。

また、問題は常にひとつとは限らず、生まれつき繊細な子(HSC)であるがゆえに、家庭内の不協和音を過剰に受け取ってしまい、愛情不足に陥ってしまうというケースもあります。

参考:HSCの子育ては要注意。繊細な子は愛情欠乏症になりやすい。

これらのボーダーは親の目からだけではなく、医師・教師・スクールカウンセラーなど多角的な見方をすることをおすすめします。

愛情不足を補うには

愛着障害をはじめとする愛情不足から起こる子どもの情緒的な不安定さが見られた場合には、子どもとの信頼関係を取り戻すように心がけます。

自己肯定感の解説記事で書いとおり、子どもが求めているのは、親からの「何の見返りも求めず絶え間ない愛情」です。

参考:わかったようでわからない「自己肯定感」について


子どもが求める情緒的な要求(※物質的な要求ではなく!)に、

必要なときに(親の都合ではなく)、
必要な形で(親の押し付けではなく)、
必要な分だけ(多すぎも少なすぎもせず)、

応えるよう心がけることで、少しずつ信頼を回復することができます。

具体的には、

・子どもとのスキンシップの時間を増やす(お風呂・抱っこ)

・しっかりと目を合わせて会話をする

・子どもが求めることを別のコトやモノにすり替えず、しっかりと応える

などです。

ここで気をつけたいのは、子どもが年相応でない要求をしてきたときに、「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」と拒否をしないことです。

特にスキンシップは、愛着を形成するのに最も効果的な方法ですので、積極的に要望に応えてあげていただきたいです。

必要に応じて、抱っこ・寝るときの背中トントン・入浴などの要求に応えてあげても良いと思います。

体も大きくなった子に抱っこをせがまれたりすると、ギョッとしてしまう親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、そのようなことを求めるということは、見た目は年相応の発達段階であっても、愛情不足により精神年齢が幼児くらいであるということなので、幼児期から育て直すつもりで応じてあげてください。

※小学校高学年~思春期になるとスキンシップが性的な意味を持つ可能性もあるので、慎重に見極めてくださいね。(ただし露骨な拒否はNG。)

この時にしっかり注意したいのが、親の都合にならないこと。

あくまで「子どもの求めに応じる」スタンスでいてください。

下に小さなお子さんがいらっしゃる方は、大きな子の相手もとなるとかなり大変ですが、ここでしっかりと愛着形成をすることが、のちの負担を軽減すると思ってがんばりましょう!
(わたしも今がんばってます!笑)

しつけより勉強より愛着形成が先!

愛着障害をはじめ愛情不足の子どもは、この世界に対する不信感が強いと考えてください。

人間関係の基礎の基礎となる、一番身近な大人(≒母親)との基本的信頼感(愛着)が形成できていないので、無理もありません。

そして、他者への信頼感が薄いと同時に、自分への信頼感も薄いので、「どうせ自分はできない」などとやる前から諦めてしまいがち。子どもらしい万能感が備わりません。

参考:【万能感】行動できる意識高い系と行動できない意識高い系は何がちがうの?

このような子どもには、もう一度落ち着いて「この世は安心安全である」「お母さんはどんなことがあってもあなたの味方」ということを伝えていきましょう。(口だけではなく態度でも!)

年齢相応の振る舞いができないからといって、しつけを強化したり、勉強を教え込もうとしても意味がありません

それはまるで基礎のないところに杭を打ち込んで、家を建てようとしているようなものです。

そのような不安定な家は、早ければ思春期までに、遅ければ大人になってから、必ず崩れるときがやってきます。
(それってわたしたち!)

今は年齢に不相応な振る舞いを見せる子でも、遅ればせながらも愛着を形成することができると、いずれ精神年齢が実年齢に追いついてきます。

そこから、その子らしく伸び伸びと生きていけるようになっていくので、一時的には大変でも、焦らずじっくりと向き合っていきましょう。

愛着形成→しつけ(マナー・モラル・ルールの習得)→教育(勉強・スポーツ)

この順番をしっかり押さえておきましょう。

ある日突然、「学校に行きたくない」なんて言われたらドキッとするかもしれませんが、この幼児期・学童期にSOSを出してくれたことに感謝して、しっかりと受け止めていきましょうね。

親の自己肯定感が大切

だけど、ここでもうひとつ大きな問題が出てきます。

子どもに愛情を注ぐ立場である、親の自己肯定感が低いと、子どもに愛情を注ごうと思ってもなかなかうまくいきません。

先ほど、「見た目は年相応の発達段階であっても、愛情不足により精神年齢が幼児くらいである」と書きましたが、これは大人でも十分あり得ることです。

子どもに甘えられるとイライラする、ついかっとなって手を上げそうになるなどの人は、単に子ども嫌いとか母性が足りないということではなく、幼少期に愛着を形成できていない「大人の愛着障害」である可能性が高いです。

ニュースで見るような虐待やネグレクトによる悲惨な事件は、ほとんどの場合が「大人の愛着障害」の問題であるとわたしは見ています。

また、そのように大きく表面化しない場合にも、
子育てがしんどい
他のママさんみたいにおおらかになれない
子どもをうまく愛せない
と悩んでいるお母さんは本当に多くいます。

ない愛情を絞り出そうと無理をすることは、弱っている身体に鞭を打つようなもので、そのままがんばり続けるといつかお母さん自身の心身が壊れてしまいます。

なので、「子育てがつらい」と感じたら、どうかそのまま放置せず、一度ご自身の心の問題に向き合ってみてください。

自己肯定感を持てていますか?

周りと比べず、自分の感覚を大切にできていますか?

自分を過度に責めることなく、おおらかな気持ちで過ごせていますか?

いつもお伝えしておりとおり、こじらせきった大人になってから自己肯定感を育て直すことは決して簡単ではありません。

それに加えて、繊細さん特有のクセがあるので、こじらせ繊細さんが自己肯定感を獲得するのは本当に大変なことですが、覚悟さえあれば誰にでも育て直すことができます。

何歳になっても遅いとか早いとかありません。

こじらせ繊細さんのための生きづらさ脱出マニュアル」(無料)に自己肯定感の育み方のヒントを書きましたので、ぜひ読んでみてくださいね。

まとめ

今回は、愛情不足の子が幼児期・学童期に見せる反応とその対処方法について書いてみました。

  • 愛着障害とは、なんかの事情により母親との間に基本的信頼感が形成されなかった状態をいう。
  • 生まれてから3歳までの間に愛着形成されなかった子は、その後さまざまな問題が表面化してくる。
  • 幼児期に発症するのが、愛着障害。医学的な愛着障害は、「反応性愛着障害」「脱抑制型対人交流愛着障害」に分類される。
  • 反応性愛着障害は、母親に対しても反応が薄く、人に対して過度な警戒を示す傾向が見られる。
  • 脱抑制型対人交流愛着障害は、人に対して過度に馴れ馴れしく、誰かれ構わずスキンシップを求めたり、不注意や乱暴などの行為が見られる。
  • 愛着障害の症状は、発達障害と類似であるため、医師による慎重な診断が必要となる。(安易な自己判断は危険です。)
  • 幼児期に愛着障害の診断を受けない場合にも、愛情不足だと、学童期に「赤ちゃん返り」や「登校拒否」をはじめとする様々な問題が表面化する。
  • 軽度の発達障害やグレーゾーン、HSCなどその子が生まれ持った気質、その他の病気・人間関係のトラブルなど、さまざまな問題が影響している可能性が考えられるので、慌ててひとつに絞り込まず多角的に見ていく。
  • 愛情不足である場合には、子どもとの信頼関係を取り戻すように心がける。
  • スキンシップやしっかりと目を合わせて会話するなどが効果的。親の都合ではなく、子どもの求めにできるだけ応じることが大切。
  • 見た目は年相応の発達段階であっても、愛情不足により精神年齢は赤ちゃんのままであると心得る。(スキンシップの拒否はしないこと)
  • しつけより勉強より愛着形成が優先
    しっかりと愛着形成できていない段階でしつけをしたり、勉強を教えようとすることは、基礎のないところに家を建てるようなもの。遅かれ早かれいずれガタがくる。
  • 愛着形成をしようと思ってもうまくいかない場合は、親自身が愛着障害である可能性も。(大人の愛着障害
  • 大人の愛着障害も、自己肯定感の育てなしが必須。詳細は無料のE-bookにて。

全国の悩めるお母さん!

毎日本当にお疲れさまです;;

子どもを愛着障害にしてしまったのではないかと思うと、心が痛みますよね。

だけど、元をただせばそれって、自分の自己肯定感がきちんと育まれてこなかったからだとも言えます。

そんでもってさらに元をただせば、あなたのお母さんも自己肯定感をちゃんと育まれてこなかったのかもしれませんよ。

まさに世代間連鎖。

これは一家族だけの問題ではなくて、戦後から日本がずっと抱えている社会問題です。

世代間連鎖を断ち切るためのお手伝い。もしよかったらわたしにさせてください。

お待ちしております!

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